「葉酸」って?
葉っぱの酸と書きます。
名前の由来は「フォリウム」というラテン語で『葉』を意味する言葉からきていて、その名の通り植物に多く含まれています。
厚生省は2000年に、二分脊椎症などの先天性神経管閉塞症の防止のために、妊娠適齢期の女性すべてに対して、緑葉野菜や豆類など葉酸を多く含む食品を食べて、1日に400μgの葉酸を摂取するよう勧告しました。
「400μgで発症率が約70%下がると言われています。」
その時はマスコミもいっせいに報道をしたのですが、その後はほとんど報道されなくなってしまい、現在では高校生の女子の認知度はかなり低い(約3%、2004/8/1発行の日経新聞)といわれています。
また葉酸はビタミンB(水溶性)の仲間で、身体が新しい細胞をつくり出す時に必要なものです。以前より「不足すると貧血になる」とも言われていました。
葉酸が不足したら?
1931年、「葉酸」は悪性の貧血に有効とされる肝臓エキスと酵母エキスの発見から始まり、ほうれん草や大豆などに多く含まれていることがわかりました。
体のなかで葉酸が少なくなると、以下のような症状が知られています。
- DNAの合成障害が原因で悪性の貧血がおこりやすい。
- 食欲がなくなったり、口内炎や下痢などの症状がでやすい。
- 妊娠中に減少するとつわりがひどくなりやすい。
また、その他の葉酸不足では、以下の疾患のの発症リスクが高まります。
- 心血管系疾患(狭心症・心筋こうそく・脳こうそく)
- 脳卒中
- 末しょう神経障害
- 抑うつ・アルツハイマー
- 結腸ガン・白血病
葉酸でとくに気をつけてほしいのは妊婦の葉酸不足です。
妊娠の初期(約4〜12週)は、胎児の細胞分裂がとても活発な時期であり、もしもこの時期に葉酸が不足すると、おなかの中の胎児に影響が出るリスクが増加します。代表的な影響として、胎児の脊椎が二つに分かれてしまう二分脊椎(にぶんせきつい)です。
食事から葉酸を摂取するには、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜やレバーなどが有効です。しかし、水に溶けやすく熱に弱い性質のため、例えば白菜に含まれる葉酸の量を、生の状態と10分煮た後とで比べると、わずか10分の1にまで減少してしまいます。
日本人(成人)が必要とする1日あたりの葉酸の摂取量は200μgで、これを仮に“ほうれん草”で摂ろうとすると約1.6束と量的にかなり難しいものになります。
近年、女子大生を対象に行われたアンケートの結果では、葉酸が十分に摂れている人は全体の35%。さらに、妊娠前〜妊娠初期に必要とされる摂取量(400μg)が摂れていたのは、157人中わずか2人という結果でした。
そのため、厚生労働省も2000年にサプリメントを使ってでも、葉酸を摂取する様に呼びかけています。
現代に生きる私たちにとっての葉酸とは・・・
葉酸は妊婦にはとくに必要とされていますが、妊婦でなくても葉酸が重要であることがわかってきました。
一例としては1998年2月4日付ニューヨークタイムズ紙に記載された記事で、多量にビタミンBを摂ることによって女性の心臓発作の危険が半減するという研究報告が掲載されました。
このビタミンBの中でとくに注目されたのが、ビタミンB6と葉酸でした。そして、ビタミンB6と葉酸を多量に摂取して、1日1杯のペースを守り飲酒をした状態では、心臓発作の危険性が75%低下したとそうです。
この要因はビタミンB6や葉酸に、血液中のアミノ酸ホモシステイン濃度を下げることで血液の流れをスムーズにさせる働きがあるからといわれています。
葉酸Q&A 「国立健康・栄養研究所ホームページ」より転載
二分脊椎の起きた部位では、脊椎の骨が脊髄の神経組織を覆っていないため、神経組織が障害され、下肢の運動障害や膀胱・直腸機能障害がおきることがあります。神経管の上部で閉鎖障害が起きると、脳が形成不全となり、これを「無脳症」といいます。無脳症の場合、流産や死産の割合が高くなります。
【食品中の葉酸について】
バレンシアオレンジには果実100gあたり32µg、ストレートジュース100gあたり25µg含まれています。(五訂日本食品成分表より)
【摂取量や単位について】
ただし、ビタミンB12欠乏症が発見しにくくなるという問題はあります。ビタミンB12欠乏症は高齢者に多く、若い女性では珍しいです。
【サプリメントについて】
催奇形性について調べてみたところ、とくに見当たりませんでした。WHO等の国際機関からの提供情報を載せている下記サイト(英語)にもありませんでしたし、ラットのえさに混ぜて2世代にわたって観察したという Food Chem Toxicol(1987)の論文にも催奇性はみられなかったとあります。